[トレラン練習] シロヤシロ満開の大峰奥駈道(山上ヶ岳~弥山~八経ヶ岳~川合)

トレラン練習

 またまた大峰奥駈道に行ってきました。今回は、シロヤシロが満開、シャクナゲも咲いている美しいトレイルを吉野駅~大天井~山上ヶ岳~弥山~八経ヶ岳~川合までトレランしてきました。今回は結果的にボッチでナイトトレイルを走ることに。

はじめに

 トレランの練習も、ぼちぼち計画的にやります~と言いつつ、ついついサボり気味。メッセンジャーで暇そうなおじさんたちに、「この週末、何か予定あります?近場で軽めのトレイルでも行こうと思ってるんスけど。」とチャットすると、パイセンが反応。「金曜21:00集合で吉野から奥駈で川合まで行くのはどうや。」と速攻で返信が来る。奥駈で熊野まで何度も走ったパイセンには、「吉野は近場」で、「奥駈早駈の52kmは軽め」なんかぁ。それにしても、先週末も弘法トレイルで吉野から高野山まで走ってるはずなのに、どんなけ吉野好きやねん・・・と驚きつつ、「承知しました、予定しておきます。」と返信。

 当日、「冗談で書いたら、承知しましたとか言うから、ひっこみつかんようになったやんけ」と言いながら登場するパイセン。いや、もうちょっとネタっぽく書いてくれんと、パイセンやったらマジありうるやん。そんなこんなで、コースの概要をば。

日時: 2023年5月26日(金) 21:00 (近鉄吉野駅) ~ 27日(土) 13:00頃 (天川村 川合バス停)

コース: 近鉄吉野駅 ~ 金峯山寺 ~ 吉野水分神社 ~ 金峰神社 ~ 四寸岩山 ~ 大天井ヶ岳(巻きました) ~ 五番関 ~ 洞辻 ~ 山上ヶ岳(大峰山寺) ~ 大普賢岳 ~ 七曜岳 ~ 行者還岳(巻きました) ~ 弥山 ~ 八経ヶ岳 ~ 栃尾辻 ~ 川合登山口

距離・累積など: 距離 51.5km、累積標高 3,562m、
時間: 15時間33分

 コースタイムの計画(前回の戸開式用のもの)と、前回5/2と今回5/27の比較。結論として、ほぼ同じコースタイムで、(少しは戻ってるかなと思ってましたが、)全く成長がないことが判明。まぁ、弥山から先は、少し早くなってるから多少は足が持つようになったと前向きに考えます(笑)
※表の前回、今回は到着時刻です。差分は、マイナス(赤字)が前回より早い、プラスが遅いです。行者還避難小屋で前回より34分遅れ、弥山着で29分遅れでしたが、弥山休憩時間(前回は日向ぼっこ休憩した)削減と下りの頑張りで12分早くバス停に到着しました。

吉野駅~山上ヶ岳

 金曜日は在宅勤務で19:00近くまでのオンライン会議を終えて、急いで支度して吉野駅を目指します。各駅停車で吉野駅に着くと、ほどなくして特急列車からパイセンが降りて来て、「雨降っとるやんけ」と一言。つづけて、「いつも言うけどな、吉野駅が曇りやったら上は雨や、駅で雨やったら上は豪雨や。」とのたまう。雨と言っても霧雨程度の小雨だったので、「まぁ、あかんかったら、途中で撤退したらよろしいやん」と言うと、「俺、レインの下、忘れてん」とのこと。かといって、ここから帰るわけにもいかず、とりあえず出発です。

 いつもの、吉野駅ツーショットは、いい加減飽きたので、シンプルな吉野駅ショットで(笑)

 吉野駅からちょうど1時間で金峯神社の修行門に到着。前回もほぼ1時間。頑張って走っても、歩いても、あまり変わらない印象。

 金峰神社から青根ヶ峰を過ぎて四寸岩山を登っているあたりから、どうもパイセンの体調がよくない模様。先週も弘法トレイルのレースですし、疲労が抜けてないのかなというのもあるのですが、前日の長居の練習後に飲み会も参加しているとのこと、要は飲みすぎの睡眠不足でんな(笑)。大天井岳の取付きにある百丁小屋で仮眠しましょうかと言いながら向かうも、あいにく、先にハイカーさん2名がお休み中。もう0時近い時間にヘッデンつけてガサゴソもできないので、スルーして先に進みます。

 もう、吉野に引き返そうかなとか、弱気なパイセン。とはいえ、吉野に戻っても、駅のベンチくらいしかなく、朝まで待つのもつらいし、まずは泥辻茶屋まで向かいます。

 戸開式の時は賑やかだった泥辻茶屋も、誰もいません。まぁ、これが普通なんですが。少し休憩しますが、多少の風よけにはなるものの、扉のない休憩ベンチで朝までは寒くて我慢できそうにありません。いずれにせよ、体調の悪い時には無理は禁物ということで、パイセンは山上ヶ岳まで行って、そこから洞川に降りることに。

 ゆっくりと山上ヶ岳に向かい、ここでパイセンとお別れ。実はあまり話してなかったのですが、私はトレランを始めてそこそこ経ちますし、ナイトトレイルもそこそこ経験してはいるのですが、ひとりボッチのナイトトレイルは初めてなのです(笑) とはいえ、せっかく来たので、ここは意を決して、一人で暗闇に飛び出します。

山上ヶ岳~行者還小屋

 山上ヶ岳からトレイルに飛び出すと、自分のヘッデン以外は真っ暗です。いやー、なんか一人ってドキドキするなぁと思いつつ、以前にトレイルランナー(女性)から飲み会でナイトトレイルが怖いと言って笑われた会話を思い出します。

 「怖いって、何が怖いの? 野生動物か、お化けか、人間か。野生動物で言えば、鹿やイノシシは大丈夫やし、本州のツキノワグマは基本的に人を食べない。お化けなんてそもそもいないし。結局、人間が一番怖いねん。」とか言われた。いえ、お子ちゃまな私は、そもそもいないお化け的なものも苦手でして・・・(笑)

 夜の山なので、鹿の集団などにはよく出くわします。ピーと鳴いてたり、目が光っている4~5頭が谷に走り去ったり、急な山を登って行ったり。鹿さんのホームに、私がお邪魔しているので、申し訳ないのですが、恐縮しつっつ通して頂きます。

 そうこうして走っていると、トレイルの先からこちらをじっと見つめる2つの眼が。(↓の中央右下あたりの小さな光です。)

  アップにすると、↓ こんな感じ。ストックでカチカチと音をだしたり、手をたたいたり、「ウワッ!」と叫んでみたりしても、じっとこちらを見つめています。あなたは、鹿くん?それとも熊さん?距離をおいて少しの間、にらみ合いが続きましたが、待っていても仕方ないので、徐々に進んでいきながら、かなり近づいたところで右方向に移動していきました。まぁ、鹿だと思います。

 そんなこんなもありながら、この辺りは下り基調の走れるトレイルです。ほどなく、小笹の宿に着きます。特徴的な、赤いお堂が見えてきます。

 小笹の宿の水場では、お腹にしこたま水を入れたうえで、しっかり1Lの水を補給します。この後、行者還の雫水が出てなかったら、この水で弥山まで登る必要があります。この日の気温なら届くと思いましたが、日が昇ってもし暖かくなれば、少し微妙かもしれません。

 雨上がりの後の小笹の宿のトレイルは、登山道が少し小川になります。川沿いにテープに沿って、阿弥陀が森方面に進みます。

 小笹の宿を過ぎると、しばらく、背の低い松?のような木のトレイルを進みます。昨夜の雨ですっかり濡れていて、腰から下のシャツ・短パンがすっかり濡れてしまって、かなり寒く感じます。とはいえ、少し走れる区間なので、まずは阿弥陀が森を目指して進みます。

 阿弥陀が森の女人結界門まで来ました。(この直前、プチロストしましたが(笑))

 阿弥陀が森から少し下った後、普賢への登りが始まるはずですが、一人で走ると、この区間、かなり下ることに気づきました。ロストして下山道とか進んでるんじゃと思って、地図で位置確認しました。普賢の登りが始まるまでの繋ぎがかなり長く下り区間があるんですね。

 さて、いよいよ、普賢への登りです。シャクナゲの季節は終わったかなと思ってましたが、まだかなり花が残っていて綺麗でした。夜でヘッデンに照らされた綺麗な花に励まされながら、普賢への登りを進みます。

 空が白んで夜が明け始めたころに、大普賢山頂と巻き道への分岐に到着。いちもは迷わず巻き道ですが(笑)、今日は日出が見れないかなと思って左手の山頂側に向かいます。

 ちょうど、日が出るかなという頃に、大普賢岳の山頂に到着しました。角度的に日出は見れないですが、眼下に広がる雲海が非常に綺麗です。

 しばし雲海を眺めたら、下りです。大普賢の下りは、少しテクニカルな岩場があります。こんなとこで、コケたら大変なことになると思いながら、「安全第一、安全第一・・・」と唱えながら、お嬢様下りで降りました。

 大普賢岳をおりてきて、水太覗というビューポイントから朝日をみますが、あいにく、大普賢岳の向こうにうっすらとオレンジ色に見える程度でした。(それはそれで、綺麗なんですが。)

 弥勒岳、登ったことはありません(笑)。いつも当然のように巻きます(笑)。

 国見岳のあたりから、一瞬見えた朝日です。やや雲も出ていて、朝焼けというほどではないですが、小普賢などの向こうにきれいに見えます。

 国見岳付近は、まだまだシャクナゲがたくさん咲いていて綺麗でした。写真ばっかりとって、先に進みません。

 国見岳の山頂方面。弥勒岳と同じく、山頂に登ったことがありません。当然巻きます。

 稚児の泊。国見岳などは部分的に岩場などあるのですが、順峯で山上ヶ岳方面に向かう際に、国見岳などの危険箇所が多いので小さい子供はここに置いていくということで稚児の泊というそうな。(知らんけど)テント泊適地などと書かれていることがありますが、実際に泊まっている人を見たことはありません。写真の通り、テント4~5張りできると思いますが、水場がないんですよね。

 七曜岳手前のお決まりのビューポイントから。大普賢、小普賢、日本岳と連なる尾根が、穂高のゴジラの背を連想させるというと言いすぎですかね。

 雨でぬれていてとにかく滑り易く、木の梯子とか鎖場に難儀してやっと七曜岳です(はぁはぁ・・・)七曜岳の鎖場を過ぎると、比較的進みやすい小ピークを2つほど越えれば、行者還岳です。

 行者還岳に向かう途中、シロヤシオがとにかく満開できれいなんですが、、、足元の葉っぱも非常に幾何学的模様が綺麗と思って写真にとりました。なんという草花かなと思ったら、実はこれがシロヤシオの子供の木だそうです。綺麗な5枚の葉っぱに、周りが赤く色づいて、綺麗な模様になってました。

 ここからは、満開のシロヤシオのトレイルです。いや、写真では伝わらないですが、本当に綺麗で、写真ばっかり撮っていました(笑)

 トレイルに覆いかぶさるように、シロヤシオの花が咲いていたり。

 トレイルの両側をシロヤシオの並木のように続いて居たり。

 よく見ると、桜と同じく、あまり葉っぱがなくて、かなりの密度で花が咲いています。そんなこんなで写真ばかり取りながら、(行者還岳の山頂にはいかずに巻き道を通って)行者雫水まできました。

 長らく、水が出てませんでしたが、前回来た時もチョロチョロ出てましたし、今回もそこそこ出てはいました。500mlを入れるのに、20秒くらいでしょうか。ただ、昨日に雨が降ってこの量なので、やはり夏場の枯れてる時期などは、期待しすぎは禁物な水場だと思います。

 行者還雫水の水場から、行者還避難小屋に向かうこのトレイル(みづらいですが、写真中央下から中ほどに続く細いトレイル)は、新緑には綺麗で大好きです。

 行者還雫水の水場から、七曜岳に向かうこのトレイル(みづらいですが、中央の岩場から木の梯子で登ります)は、通過するのは大嫌いです(笑)。結構、浮いた小さな岩がゴロゴロしていて、落石にも気を使う箇所です。

行者還小屋~弥山

 行者還小屋は毎回写真を撮り忘れますが、2回建ての綺麗でしっかりした小屋で、シュラフがあれば快適に泊まれると思います。(毛布も設置されてますが)小屋の中で、少し食料の補給を行い、「小ピークの連続を越えていく意外としんどいパート」にかかります。

 少しガスが出て来て、ブナの林でしょうか、神秘的な雰囲気がきれいでした。(心の中では、なんか寒いなぁ、もっと晴れてもうちょっと温度上がってくれへんかなぁ、と思ってました。)

 コバケイソウ(たぶん)の群生です。毎年咲くわけではないらしいですが、これくらい群生してると、花が咲けばきれいでしょうね。7月くらいにまた来たいですね。

 咲きかけのクサタチバナです。コバケイソウに中に混ざってたという感じで、群生という感じではなかったのですが、地図をみるとこの辺りに群生があるようです。

 トリカブトの群生ですね。強い毒性があることで有名ですが、紫色の花はすごくきれいですよね。ここも全て咲いたら、綺麗でしょうね。トリカブトは少し遅くて8月~9月頃の花だそうです。

 ヤマシャクヤクも咲いてました。こちらは群生というわけではないですが、気を付けてみていると、ポツポツと咲いていて、綺麗でした。

 シロヤシオの写真を撮りすぎて、全然、進まないので、シロヤシオはもう写真撮らないと心に誓ったのですが、なんとなく、ガスっている中のシロヤシオが幻想的だったので撮ってしまいました。

 少し天気も良くなってきて、ブナなどの自然林の中を通るトレイルはすごくきれいです。が、あいかわらず、笹が濡れていて、靴がグチョグチョになります。ここでこんなグチョグチョだと、今日はもう最後まで乾かないかな・・・とか少しブルーです。)

 はぁ~、やっと理源大師像まで来ました。やれやれ、あとは40分くらい、弥山への激登りを耐えるだけです。

 弥山の登りもなんとなくコースを覚えてきました。木の階段が出てきたら、丁度、中盤くらいでしょうか。長い階段が続きます。

 途中の休憩所からの眺めです、雲海といえばそうなんですが、尾根から右は全て雲につつまれちゃってますね。ここまでくれば、7割という感じでしょうか。

 前回より少し時間がかかりながら、弥山到着。

 いつものセット、カップヌードル(お湯入り)、お水500ml、コーラ (計 850円)を戴きます。この日も愛想の良いお兄さんが対応下さいました、有難うございます。

弥山~川合

 弥山を過ぎると、八経まで、もうひと踏ん張りの登りです。年々、長くなるこの区間、前回よりはやや余裕がありましたが、まぁ、ハイカーさんペースで登りました。

 頑張って登ったのですが、あいにく、八経からの景色は真っ白状態。前回はすごくきれいに山々が見れたんですが。

 というわけで、早々に下ることとします。あとは、ほぼ下りなので、できるだけ歩かずにゆっくりでも走ることを意識して進みます。ほぼ迷うところのない、しっかりした登山道に沿って降ります。

 狼平方面との分岐の高崎横手出会いです。

 ↑が、分岐から狼平方面をみたところです。

↑が、分岐から八経(明星)方面(今回、降りてきた方向)をみたところです。

 このあたりの新緑の景色が大好きです。いつも写真とっちゃいます(笑)。

 意外と長い、栃尾の辻までやってきました。ここから川合までも、一気に下るだけです。前回同様なので、割愛します(笑)

トレランの後(ひとりアフター)

 というわけで、川合バス停に12:45頃に降りてきました。今回は一人だし、このまますぐに下市口駅までバスに乗れば、結構早い時間に帰宅できるなぁと思っていたのですが、下市口行のバスは12:39が出てしまった後で、その次は15:12とのこと。

 観光案内所の方に相談してると、洞川行きは13:14あって、洞川温泉から下市口駅行は14:58があるから温泉入ってゆっくりしたら良いよとおすすめいただく。はい、そうしようかなと思っていた背中を押して頂いて有難うございます。

 GWにはハイカーさんや観光客の方が多かったのですが、今日は私だけ。(特別だと思うのですが)コーヒー(と、チョコレート)を頂きました。インスタントだけど、水は天川のゴロゴロ水を使っているからおいしいよ、とのこと。山から下りて来て口にするもの、全て最高においしいです。有難うございました!

 といわけで、洞川温泉。700円で少し高いですが、天然温泉でシャンプー・ボディーソープ付です。ここ、風呂が混むというより、脱衣場のロッカーが混むんですよね。この日も風呂はさほど混んでませんでしたが、脱衣場はやや混乱気味でした。あ、風呂は温泉なので、いいお湯なのだと思います。私はあまり温泉の評価はわからない人ですみません。

 ちなみに、洞川温泉の駐車場はかなり大きく、単に、コインパーキング的な駐車場としても利用可能です。GWの時は、駐車場として使われている方が非常に多かったです。で、私は、バス時間まで、いつもの亀清さんへ(笑)

 まぁ、こうなりますわな。家族へのお土産として子持ち鮎を持ち帰りで買ったので、私はあまごを食べました。(小皿は、サービスです。この後、お刺身もいただきました。)

 子持ち鮎は、少しいい値段するのですが、一度は食べたほうがよいと思います。

 お店はこんな感じです。亀仙人のようなエプロンの親父さんが頑張って焼かれています。というわけで、ビール1本ではさみしかったので、もう1本いただいて、家族へのお土産と共に、バスで帰路に向かいました。(バスで爆睡していたので、いびきとか大丈夫だったかなと少し心配・・・)

 家につくと17:00過ぎ。土曜日で完結して遊べるので、なんとなく充実しているような気がして気に入っているコースです。暑くなると水が厳しくなるコースですが、花の季節にまた行きたいと思っています。

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