[大峯早駈] 大峯早駈周回(観音峰駐車場起点)トレラン (中編:小笹の宿~ 奥駈道出会まで)

トレラン練習

 大峯早駈トレランの中編です。美しい森の景色が広がる小笹の宿から、大普賢から行者還岳を経て奥駈道出会までを紹介します。このパートは、美しい天然林の森で小笹の中を続くトレイルかと思えば、急峻な岩の鎖場を通過したりと、非常に大峯らしいトレイルで、大峯早駈の代表的なパートだと個人的に思っています。

前回の前編は下記からご覧頂けます。

小笹の宿~大普賢岳

 小笹の宿からは、森の中に通るガレたトレイルを進みます。先日の雨の後に来たときは、まさにトレイル自体が川になっていたので、雨天時の水の通り道がトレイルになっているようです。

森の中のガレたトレイルを進みます

 普賢岳に向かっては、しばらく登りが続きます。少し急登もありますが、普賢岳に近づくと尾根沿いの緩斜面となります。この辺りは自然林の美しい林が続きます。

小普賢岳の少し前の美しい林
尾根筋に出ると小普賢岳は近い

 尾根筋に上がると、まず小普賢岳があり、その後、大普賢岳に到着するのですが、実は今まで、どこが小普賢岳かあまり良くわかりませんでした。いつも気がつけば大普賢岳に到着する感じでした。ただ、今回、注意して探していると、ちゃんと小さい「小普賢岳」の看板が掲示されているのに気づきました。たしかに、小さなピークなので、意識してないとほとんど気づくことのないようなところでした。ピーク手前の「肩」のようなところでした。

小普賢岳の看板(今回、はじめて気づきました)

 小普賢岳を過ぎると、尾根筋の緩やかな斜面を上り詰めると、間もなく大普賢岳に到着します。こんなよいお天気に来たことないせいか、最後、こんなに気持ちい良い感じの尾根やったっけ?などと言いながら進みます。

こんな気持ち良い尾根からやったっけ、大普賢 の図

 もっときつい感じやなかった?とか言いながら、大普賢岳のピーク到着。しばらく補給もしてないので、各自、おにぎりやパン、ジェルなどのエネルギー補給をします。

大普賢岳ピーク

 大普賢からの下りは、少しの区間だけですが、岩場のテクニカルで注意が必要です。びびりながらお嬢様下りで通過すると、笹におおわれた鞍部に出ます。この日は晴れて、遠くの山々まで見渡せ、非常に美しかったです。

大普賢岳を振り替えって(ピークが大普賢)

 この辺りで、みっちゃんが、水太覗(みずぶとのぞき)という「ばえ」ポイントがあるので、そこに行きたいといい始めます。「地図ではこの辺ですよ」といってうろうろと探し始めますが、パイセンは「もっと先やって言うてるやろ」ともめはじめます。

 結果的に、パイセンが正しかったようで、しばらく尾根を進んでいると「水太覗」の看板があり、確かにそこからは遠くの山々まで見渡せる美しいポイントでした。この日は特にお天気が良く、何重にも続く山々を見渡すことができました。

バエポイント? 水太覗(みずぶとのぞき)

 ここからは、笹に覆われたトレイルを気持ち良く進みますが、いくつか小ピークを越えていくと、大峯の岩々しいパートが登場します。突然現れる鎖場、決して難しいわけではないですが、気を許さずに慎重に進みます。

下りの鎖場通過の様子

 まずは急な下りの鎖場ですが、きちんと足の置き場が確保できるような下りですので、慎重に下れば鎖がなくても下れるパートです。(上の写真では、みんな鎖に手もかけてませんね(笑))私はビビりなので、力はかけないですが、万一の時につかめるように、手は軽く鎖にかけながら下ります。

トラバースの鎖場

 続いて、トラバースの鎖場です。バランスを崩して滑落すると大変なことになりますが、足場の幅はそこそこありますし、鎖や木の根などに手をかけながら進めば、特に問題ありません。

大普賢岳方面の景色

 鎖場・階段が続いて最後に鎖の垂直な岩場を登りきると七曜岳です。振り返ると、大普賢岳・小普賢岳・山上ヶ岳の山並みがゴジラのしっぽの凸凹ように連なっています。

七曜岳山頂から見た大普賢岳方面

 七曜岳は岩陵の小さなピークで、鎖場で登って、鎖場で降ります。ここから先は、再び自然林の美しい山にもどり、小さな同じようなピークをいくつも越えたり、巻いたりしながら、奥駈出会に向かって進みます。

どれがどの山かわかりませんが、とにかく天気が良く遠くの山まで見えます

 時おり、開けた場所からは、本当に遠くの山々まで見渡せるよいお天気の日でした。いくつも続く小さなピークは、距離も比較的短く傾斜も緩いので、本当ならずっと走り続けるパートですね。ただ、弱っている私は登りで時々歩き混じりで、先頭を走るみっちゃんを追っ掛けます。

きれいな尾根状のトレイル
これまた綺麗な尾根状のトレイル

 尾根に沿って、いくつもピークを越えながらそろそろこれが行者還の水場に出るピークかな、、、違うか。次の前に見えてるピークか、、、などと幾つかのピークを越えてやっと、行者還の水場に到着。行者還の水場手前は急峻で、且つ、ガレた岩場で、落石も含め慎重に下ります。で、、、水場は全く枯れているようです。

 上の源流のところから塩ビのパイプで水を引っ張っていたのですが、もう何年も前からパイプの接続が外れていて、過去にも何度か繋ぎに行ったりしたのですが、うまく接続できません。ので、水が必要な時は、(少し危険な岩場を登って)源流のところで水を汲んだりしていました。今回も源流部分を覗き込むと、うっすら水らしきものは見えるものの、ほんのちょろちょろ程度です。幸い、メンバーみんな水は持っていたので、水場はスルーして行者還の避難小屋に向かいます。

行者還小屋にて(同行者のプライバシーは一応保護しておりますw)

 この行者還の避難小屋はしっかりした作りの小屋で、ロフト的な2階もあります。今年の5月くらいに、前夜から雨の中を走ってきてメンバーの調子が悪くなり、ここで仮眠をしたことがありました。その時は、全身濡れていたこともあり、レインコートを着ていても仮眠をとるには寒くて、少々臭いがきつめの備え付けの毛布を、命には変えられんとばかりに我慢して被って寝たのを思い出します。ただ、小屋自体はしっかりしてるので、コンロと寝袋があれば、十分快適な宿泊ができると思います。(トイレも臭いが超きつ~いですが、あります。)

少し巻いている道から上を見上げると美しい緑の林

 今回、天候にも恵まれたせいか、改めて大峯の美しさを本当に感じました。この行者還岳から奥駈道出会までの区間について、今までは正直言って、同じような景色の連続で、しかもかなり走らされて、やたらと長い印象で、しんどくてあまり好きではなかったのです。今回はペースがゆっくりだったせいか、天気が良かったのか、時間帯が良かったのか、本当にきれいな山の景色を堪能することができました。

 上の写真などは、少し低い位置の巻き道を通っている時に、ふと見上げると、本当に緑一色の自然林の林が逆光の中で美しいコントラストを作り出しているのにちょっと感動しました。

自然林の中を木々を縫いながら進む

 巻き道は自然林の木々の間を縫うように走っており、時には倒木などの障害物を避けながら、気持ち良く走り続けることができます。

自然林の林を駆け抜けます

 とはいうものの、距離はそこそこあるので、走れないくらい弱っていたりすると、そのような景色を味わう余裕もないし、時間もかかって辛く感じるのかもしれません。吉野駅から四寸岩山、大天井岳を通って来ると、ここまででもかなり疲労しているので、今まで余裕をもって景色を見たことがなかったのかもしれません。

奥駈出会の道標

 そんなこんなで、今回は大峯のトレイルの美しさを堪能しながら進むと、(やっぱり距離はそこそこあるようには感じましたが)奥駈出会に到着です。ここから弥山までは、まだ弁天の森を抜けた後、弥山までの最後の急登を進まねばなりません。行者還岳からちょうど中間ぐらい(少し弥山より?)になるでしょうか。

 奥駈出会は、行者還トンネルの西口へ登山道が繋がっていて、地図時間で1時間程度のようです。行者還トンネル西口に駐車スペースがあり、そこから弥山・八経ヶ岳へピストンされるハイカーさんが多いと聞きます。(私自身は、そのルートを通ったことがないのですが)

世界遺産登録でできた道標(良く見ると、実測3.9kとか、Mt,はコンマなんやとかw)

 奥駈道出会から弁天の森を抜けて弥山に向かいます。まだ、結構あったよねとか話しつつ道標をみると、弥山まで「2.7km」と印刷されている上に誰かが「実測 3.9km」とマジックで記載しています。それも少し消えかけてて、「3.2」ちゃうか~とか言い合いながら、別にこの道標の数字が変われば早く着くわけでもないので、まぁ、どうでもいいかと、先を急ぎます。

 3分割するつもりはなかったのですが、、、少しずつ記載するため、今回は中編としてここまでにさせてください。次回こそ、洞川に戻る最後にしたいと思います。今回も最後までお読み頂き有り難うございました。

 前回の前編は下記よりお読みいただけます。

 後編は以下よりお読み頂けます。
 <後編が書けたらリンクいたします・・・>

タイトルとURLをコピーしました