レースの参加まで
レース参加しようと思ったわけ
昨年のUTMBの後、数か月間はランニングを控えているうちに、脊柱管狭窄症の痛みがなくなってもサボり癖がついてしまい、あまり練習できていませんでした。年明けから少し走ろうとするも、仕事の関係で練習できなかったり、寒い日についついサボってしまったり。季節的にも暖かくなってきたのでそろそろレースにも出ようかなと思うと、最近すっかりレースの完走歴もないので、ロングのレースは参加資格を満たさない状態となっていました。
というわけで、リハビリも兼ねて、サクッと50kmくらいのレースを1本完走したいなぁと思って探し始めました。そん中で見つかったのが、記念すべき第1回大会で、関西エリア(京都府綾部市)で、UTMB index 50KとITRA 3ptがついてくる「FunTrails 第1回 あやべ水源の里 トレイルラン」でした。FunTrailsの奥宮さんのレースは、関東エリアが多かったこともあり、参加したことがありませんでした。何より、私の住む奈良から高速で片道3時間くらいなので、早朝に出れば日帰りで参加できるし、累積標高も2,600mくらいと、リハビリ復帰レースとして、さほどキツくもなく丁度よいのではないかと考えたのでした。
レースの概要
私は50kmに出場しました。50kmで累積標高は2,675m、朝8:00出発で最終関門が20:00の12時間制限のレースです。トレイル率は80%ですが、実はかなり林道が多いです。トレイルの半分くらいは未舗装林道な気がします。なので、ロード20%、林道40%、トレイル40%という感じです。林道は上り下りありますが、ある程度力のある方ならほぼフルで走れる勾配です。今回私は早々に足攣り祭りでしたので、下りをトボトボ走っただけで、少しでも登りはガッツリ歩きました(笑)
レース当日(スタートまで)
レース会場
会場は京都府あやべ市の二王公園(あやべ温泉と隣接)です。私は自宅が奈良で、経路案内で調べると高速道路を使って3時間くらいのようです。当日受付可能ですので、朝3時~4時頃に家を出て、レースを走って、夜の21:00頃には帰ってこれます。(早く走れば、もっと早く帰れますが)
というわけで、朝3:15頃に自宅を出発し、会場の駐車場がオープンとなる5:30丁度くらいに会場に到着、受付を済ませて車の中でまったりと時間を過ごします。今回、朝食と給水用のスポドリを会場に向かう途中のコンビニで購入しようと思っていましたが、高速道路を降りてから会場までコンビニが全くなくて購入できず。朝食はおにぎりを持参していたので、ドリンクを会場の自動販売機で購入しました。特に朝は時間も早いですし、高速のPAや、高速にのる前に、購入しておいた方がよいですね。
駐車場は会場付近に何箇所かありますが、100台程度でしょうか。そのあとは、少し離れた場所に誘導され、シャトルバスでの送迎となるようです。私は写真のような芝生の駐車場(15台くらい)に案内されました。会場まで、徒歩で約5分くらいでしょうか。到着すると、まずは様子見がてら、受付に向かいます。
レースは4/9(日)で、例年なら桜満開だったんだろうなと思うとちょっと残念。桜はほぼ散り終わったかな、という感じ。結構な霧が出ていましたが、ボランティアの方によれば、この時期は霧が出る日は良いお天気になるサインだそうです。逆に暑くならなければよいのですが。
レース受付や荷物預かりなど
まだ朝が早いせいか(6:00前だと思います)、受付にこれらている方はごくわずか。会場の雰囲気は地元のボランティアの方や役所の方と思われる皆さんなど、手作り感があり、温かく感じます。必携装備指定はありますが、上記の写真のような雰囲気なので、チェックまではありません。必携装備は、私にとってはロング練習でも常に持つ装備でしたが、必携になっている携帯トイレだけは、高速道路の渋滞時のために車に積んでいたものを持って走りました。
スタート/フィニッシュゲート。レースもすっかり久しぶりだし、練習もろくにできてないので、本当に自分がここから走って帰ってくるのか、なんか他人事のように感じられます。まぁ、時間に余裕はあるので歩き倒しても帰ってきたいなと思っていました。
この後、いったん車に戻って、ゼッケンをつけたり、荷支度や仮眠(と言っても、もう寝れませんが)をしたりしながら、45分前くらいに会場に向かいます。
公園事務所のようなところで、荷物を預かっていただけます。会場から5分程度歩いたところにあります。自販機はここか、あやべ温泉の施設にしかなく、大会会場付近では飲み物・食べ物は購入できないので注意が必要です。なお、この建物にトイレがあり、あまり大きくないと思われ、男性は5名くらい並んでおられるのが見えました。
会場付近には仮設トイレ4基、レース40分前頃で15名くらい並んでおられたでしょうか。ややトイレは少ないかなという感じでしたが、参加人数も少ないので、大きな問題はないように思います。
スタートの様子
スタートゲート付近では、奥宮さんがレース注意事項などのブリーフィングや、招待選手の紹介、司会・案内などをすべて一人で行ってくださってました。ご苦労さまです。
私はゆっくり完走目標なので、スタート位置は後方で問題ないのですが、前の方の選手もあまり前に並ぶ感じはなく、奥宮さんが逆に「もっと前に詰めてきてください~」と呼び掛けられるくらいでした。人数も少ないですし、ガツガツしてる感じの人は全くないですね。ウェーブではないですが、一応ゼッケンにA、B、Cのグループがついていて、ゆるーく、ABC順に並ぼうね~という感じでした。
時間になると、地元の方の太鼓の応援を受けて出発です。私は後方からゆっくり出たつもりでしたが、それでも中盤やや後ろくらいの位置のようでした。
レース序盤
シデ山まで
スタートしてしばらくは長閑な田園風景が広がります。早朝の光の中、気持ちよく進みますが、練習不足の私は、とにかくゆっくりと進みます。
村の神社を通ったりしますが、あちこちに、桜の木があり、桜が満開だったらさぞかし美しかっただろうなと思いながら通過します。
田園風景を抜けて林道をしばらく走り、トレイルに取り付きます。昨日は雨だったらしく、一部にぬかるみなどあり、最初は少し渋滞します。とはいえ、何十分もかかるものでもなく、ダラダラと進むので大きなロスではありません。完走目標の私には全く気にならない程度です。
最初のシデ山の登りが累積標高差が大きく、大変かと思っていましたが、最初で元気いっぱいなのと、のんびり登っているとあまりきつくは感じません。2/3程度登ったあたりでしょうか、最初のエイドがあり、ちょうどよい息抜きになります。
エイドは決して豪華ではありませんが、水・コーラ・スポドリなどや、梅干し・お菓子・おいなりさんなどがあり、親切なボランティアの皆さんのおもてなしを感じます。人数も少ないためか、トイレは少な目ですね。山の中では、テント+バケツ的な簡易トイレが数基というところもありました。特に、異常に混雑しているということはないように思いました。
エイドでリフレッシュして、最初のピーク、シダ山を目指します。最後は尾根の急登となりますが、距離はさほどないことと、お天気が良く、テンション高めで登ります。
シデ山のピーク付近です。お天気最高で、周りの山々を見回しながら、みなさんテンションあがって、写真を撮りあったりしています。
私も撮っていただきました~。思えば、この後の下りで、早速に足の張りを感じ始めて黄信号だったので、この時が最高のテンションでしたね(苦笑)。
スタート地点付近へもどる
シデ山をすぎると、いったん、スタート/フィニッシュ地点に戻るコースになっています。一気に下ります。決して激下りとかテクニカルではなく、かなり走れる下りなんですが結構急よね、、、という一番足を使っちゃうパターンの下りでした。
久しぶりのトレイル、まだまだ序盤なので自重して、、、と思いながらも、そこそこスピードも出てしまいます。逆に、ゆっくりスピード落とすにも足使うしな・・・とか思いながら、練習不足の足を早速使ってしまいます。(笑)
トレイルから林道を経て、ロードに降りてくると、エイドです。ここでは、お饅頭のような和菓子をいただきました。どのエイドにも(紫蘇でしっかり漬けたような)自家製っぽい梅干しがあって、毎回美味しくいただきました。天気が良くてかなり汗をかいていましたし、練習不足の足は大して残ってなくて、そのうち攣るだろうと予想しながら塩分補給も兼ねて戴いていました。
このエイドは、仮設トイレが一基だけだったので、少し並んでおられました。ちょうどランナーの真ん中辺りでしたので、少し混む時間帯だったのかもしれませんが、二基あれば、ずいぶんと違うかもしれませんね。
ロードから一度トレイルに入ってから、遊歩道のような道を気持ちよく進むと、スタート/フィニッシュ地点に戻ります。スタート地点の太鼓の音を聞きながら、公園内のロードを少し走った後、そのまま、光明寺方面へと再びトレイルに入っていきます。
レース中盤
二王門・光明寺へ
二王門までは、ハイキング道のような木の階段やトレイルを経て、少し階段を登ります。感覚的には、わりとすぐについた気がします。八重桜がまだ咲いていて、非常にきれいでした。
仁王門から九十九折りの坂道を経て、一気に石段を上ると、光明寺です。広い境内は整備されているものの、あまり何もないのですが、なんとなく歴史を感じさせます。
光明寺の裏に回って、一気にトレイルを直登します。一瞬、かなりの急登ですが、距離はあまりありません。すぐに林道のような道に出たかと思うと、ここからず~っと、林道地獄です。いえ、この辺りで足が終わっていた私は地獄でしたが、走れる人にはルンルン林道だったと思います。
平坦・下り下り・平坦・時々登り、くらいの比率でしょうか。もう少し登りあったかな。登りの区間で、ゆっくりでも走らんと着かんなと思って走っていると、だんだん、前ももが張ってきて、攣りそうになります。この辺りで、早くも、緩い登りも走れない人になってしまいました。(フラット、下りもユウレイ走りしかできなくなってましたが。)
三国岳へ
下り基調で光野峠(22km)のエイドを通過しても、ひたすら林道が続きます。次のエイド老富(29Km)までは林道でダラダラと100mくらい登って、林道でダラダラと250mくらい下ります。ほぼ潰れている私は、がっつりと登りパートは歩き倒し、下りパートはユウレイ走りで何とか老富のエイドに到着しました。
さて、ここからは、ダメ足を引きずりながら、次のボス 三国岳に向かいます。一部のルートは、今回このレース用に整備いただいたとのこと、感謝しながら走ります。
かなりの急登は覚悟ができているのですが、このパート、このレースの一番きついパートですね。総じて尾根を進むのですが、小さなピークが次々に現れます。大した長さはないのですが、いずれも急登で、登りの足の終わっている私には堪えます。歩いてるのに攣るか?とか思いながら、止まってもいられないので、ゆっくり牛歩戦術で進みます(笑)
奥宮さんの激励。確かに、後から思えば、まだまだ序盤でした。ここからずいぶんと、小さなピークを越えたなぁと思います。
最後、少し長めの急登を終えると、やっと登場、三国岳。いや、長かったな。
両足の前ももはほとんど攣りかけなので、鉄塔脇の空いているスペースに少し座って休憩します。水分とジェルを投入しながら、屈伸をして、落ち着きます。
休憩も十分と思い下り始めると、まぁまぁの激下り。写真では伝わらないですが、結構な激下り。途中からは、関電管理道の黒いプラスチック階段で、しかもありがちな崩れかけを恐々と下ります。そんでもって、もう一度、小ピークへの急登を登り返しがあります。地図を見て気づいてましたが、三国岳で終わりではなく、胡麻峠へ一旦下ってから、標高で150mくらいの急登があるんですよね。大した距離ではないですが、私には堪えました。来年度参加される方は心の準備をください(笑)
レース終盤からゴールへ
A5 笠地蔵エイドへ
ピークを越えると下り基調のトレイルとなり、やっぱり林道に下されます。林道は面白くないものの、今のダメ足だと、林道の方が距離が進んで良いなぁと思いつつ、粛々と進みます。
少し登りがあっても、ガッツリ歩いていたので、時々、後続の方に抜かされたりします。とはいえ、あまり前後に選手も見えないので、ほぼ抜いたり、抜かされたりという感じでもなくなっています。
桜はたいてい、散ってしまっていて残念ですが、山間部ではまだ残っていて、逆行を浴びてきれいでした。林道を進むと、最後のエイド 42km地点のA5 笠地蔵です。ここでは、集会所のような施設のトイレをお借りし、芋煮もしっかりと戴いて、休憩させていただきました。おいしかったですし、ちょうど塩分補給もできました。エイド横にきれいな枝垂桜が咲いていましたが、写真を撮り忘れてました。
笠地蔵のエイドを出ると残り8km、歩いてでも完走はできそうです。来た林道を少し戻った後、再びトレイルに入りますが、ここはミツマタの群生地。和紙の原料として、コウゾ、ミツマタと社会で習った記憶がありますが、あまり見る機会ないですよね。
トレイルを登り始めると、薄い黄色の花の木が両側に見えてきて、おーすげぇ!と思いました。上手に写真が撮れてないのですが、両脇にいっぱい咲いてると思いつつ登っていると、、、
斜面全体がミツマタの花で覆われた群生地が。いや、本当にきれいです。(写真では伝わりませんが。)ちょうど、満開の季節で、よかったなぁと思って登っていると、例によって急登。しばらく我慢して登ると、林道に出ます。
やっとゴール
この林道は、往路で通った林道の途中に再び戻ってきているので、ここから先は来た道を戻ることになります。ほぼ、林道ばっかり。なので、写真はありません。
ただ、もう下り基調の林道を進めばゴールで、時間的にも完走は問題ないので、のんびりとゴールを目指します。
最終関門は20:00で、潰れてしまったら19:00過ぎたりすると、ヘッデンつけてまで走るのはなんかブルーだなと思っていましたが、16:30頃のゴールで、日のあるうちに帰ってきました。
ゴール後、栃餅のぜんざいを戴きました。甘くて、疲れた体においしかったです。荷物を返却いただき、スタート/フィニッシュ会場横の温泉へ。混雑のため、10分くらい待ったかなとは思いますが、ロッカーが混んでいただけで湯舟やシャワーはさほど混んでもおらず、汗を洗い流して車で帰路につきました。
せっかくなので、おいしいものでも食べたいなとも思いましがが、早朝から参加して寝ずに走っているので、今何か食べたら眠気が襲ってくる恐怖から、コーヒーと眠気防止ガムだけで奈良まで帰りました。幸い、高速をうまく乗り継げば2時間少しで帰れ、20:30頃には奈良の自宅に到着しました。1日でしっかりとトレイルレースを楽しめて、充実した1日となりました。大会運営関係者の皆様や、ボランティアをはじめ地元の皆様などに改めて感謝したいと思いました。
来年も出るか? 出たい良い大会とは思うのですが、いかんせん、林道が多いので、林道をガッツリ走れるように力を戻してから挑戦したいですね。
最後までお読み頂きまして有難うございました。